七夕には星形に切った人参やオクラなどをそうめんに飾って食べていますか?涼し気な雰囲気のそうめんですが、七夕に食べる理由ってあるのでしょうか?何となく食べているだけでしょうか?
行事食として歴史ある「七夕にそうめん」です。どんな歴史があって、どんな願いが込められているのか探ってみます。笹の葉の七夕飾りを見ながらこの日は、白いそうめんに彩りそうめんも足して七夕飾りそうめんにして食べてみませんか?簡単飾りレシピもご紹介します。
七夕にそうめんを食べるようになった理由は?由来って?
諸説あるのですが、大きく
- 日本の歴史
- 中国の歴史
- 乾麺連合普及策
の3つがあります。
日本編の由来
季節の年中行事である七夕=そうめんを食べる行事食だった!
お正月はおせち料理、大晦日は年越しそばなどありますが、節句の行事食の1つとして七夕はそうめんを食べていました。決して、最近流行らせたわけではないのです。
平安時代の醍醐天皇時代に宮中の儀式、作法などに関する格式細則「延喜式(えんぎしき)」が施行されました。その中には旧暦7月7日の七夕の儀式の供え物に「そうめん」(当時は、さくへいという名前)があり、欠かせませんでした。
中国編の由来
そうめんの原料が毒を消すと言われていた!(あくまで言い伝えですが…)
中国の五節句の1つで、七夕飾りのようなものを作っていました。
そして「そうめん」を糸にみたて「機織が上手になるように」という願いと、そうめんの原料である小麦が「毒を消す」という言い伝えがあることから「無病息災を」と健康も願う七夕の行事食となって「そうめんを食べるようになった」…という説。
乾麺連合が定めた
七夕・そうめんの日が作られた!から?
全国乾麺協同組合連合会が日本古来から伝わる行事食としての七夕=そうめんを認知する為に、昭和57年に「七夕・そうめんの日」と決め普及推進しています。そ
の効果が浸透してきたのか、または最近は行事食などをコンビニストアが催事に利用することもあってか、七夕にはそうめんを食べることが定着したようです。
その他の説
- そうめんを天の川に見立てた。
- 食欲がなくても炭水化物のそうめんなら食べられる為。
など諸説ありますが、どれも納得してしまいます。恐らくこれらが融合されて現代も受け継がれているのだと思うと、歴史がある重みのあるそうめんなんだなあ…と感じます。
色がついたそうめんを七夕に食べる理由?
野菜由来など天然色素で着色されたピンク、オレンジ、緑などのそうめんを見たことがありますか?白いそうめんの所々にカラフルなそうめんがあると気分がアップしませんか?彩りではありますが、これまた中国の説があります。
中国の陰陽五行説では五色(青、赤、黄、白、黒(紫))に厄除け!の意味がある!
古い時代に色のついたそうめんを食べていたかどうかは疑問ですが、現在はカラフルなそうめんが販売されています。七夕には是非、五行説にあやかって使ってみてください。ぱっと見栄えが良くなります。
七夕のそうめんを、より鮮やかに!アレンジレシピ!
七夕そうめんをアレンジレシピ…と大げさに言っていますが、簡単です。
●人参や黄色いパプリカを星に見立てる
人参を薄い輪切りにし、星型で切り抜く(星形がなければ最初に星型に包丁でかたどってから薄切りにする)
●オクラを星に見立てる
おくらをそのまま輪切りにすれば星形になっています。
●きゅうりを竹に見立てる
きゅうりの外側の緑の部分を縦15cm、横幅1cm弱ぐらいに切り、途中均等に2箇所横に包丁で線(竹の節目のように見せる)を入れる。
●麺つゆをゼラチンで星屑のように見立てる
麺つゆにゼラチンを溶かし冷蔵庫へ。固まったらフォークなどで荒く砕きます。するとキラキラ光った星屑に見えます。それを麺つゆ変わりに使ってもよいですし、麺の上にバラまいても良いです。
まとめ
七夕にそうめんを食べる理由についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
そうめんって結構な長い歴史がある食べ物なのですね。昔の人も暑い夏に、さっぱりとした食べ物が欲しかったのですね。クーラーも無い時代で大変だったことでしょう。
外で食べる流しそうめんも楽しいですが、家で食べる際には少しだけ手間を加えて色鮮やかな嬉しくなるそうめんを食卓に出してみてください。子供達が「うわあっ」と驚いたのもつかの間、こちらの手間も考えずに、きっとあっという間に食べてしまうでしょう。
それでも子供達の喜ぶ顔が見たいです。来客がお見えになった時も、簡単なそうめんをこのようにアレンジして出せば「手抜き料理」だとは言われないでしょう。食欲がない夏も、せめてそうめんぐらいは食べて無病息災でいたいですね。
コメント