お中元を贈られた時にお返しはどうしようかと悩みます。普段、顔を合わせることがないけれど良いお付き合いをしている人には、年に数回のご挨拶として有効かもしれませんが、贈られても恐縮してお断りしたいこともあります。
そもそもお中元にお返しが必要なのか?そして一般的にお礼状はどうしているのか?その辺のマナーについてご紹介します。
お中元はするもの?もらったらお返しはするの?
お世話になった人に贈り物をするお中元ですが、贈る決まりはありません。
贈る対象者も決まりはありません。では、どのような場合にお中元をしているのか一般的な例でいくと
- 日頃、大変お世話になっているがあまり会えない、飲食接待などの場が持てない時など
- 特定の上得意先など、この人があってこその日常である場合など
- 配偶者の親など、お世話になっているにも関わらず会いに行けない時など
が一般的です。しかし、繰り返し言いますが「決まり事ではありません。」あくまで気持ちや日頃の状況次第です。
では、今度はもらった側の時に、お返しはしなくてはいけないのか?
通常は、お中元をもらってもお返しはしません。相手次第では地域特産品をお返しして話題にするなど臨機応援に対応すると顔を見られない相手でも良い関係を保てる可能性はあります。
その時の「のし書き」は「お中元」や「御礼」ではありません。「暑中御見舞」や「残暑御見舞い」などを用いると良いです。
そして、お中元のお返しの品を贈るにせよ、しないにせよ、絶対に行ってほしいのが贈っていただいたお礼のご挨拶です。これについては次でご説明します。
お中元のお礼状のタイミングや文面は?
お礼状は必要?いつ?
お中元を贈った人に対して「到着報告」「心づかいの感謝」を伝える為にも、すぐにお礼状を出します。もらって当然という態度では、互いに形だけのお付き合いになってしまいます。必ずお礼状は出しましょう。
お礼状は葉書が礼儀?電話?メール?
電話で到着の一報を入れると良いです。
さらに手紙も発送しましょう。封書が望ましいのですが、そこまであらたまると、お礼状を書くのがおっくうになってしまうので、季節の絵葉書などで気持ちのこもった御礼を伝えましょう。
メールは現代ではアリかもしれませんが、正式には電話か手紙が好ましいです。
お礼状文面は?
拝啓などの正式な文書が苦手な方は「暑中お見舞い申し上げます。」などの出だしでも良いです。句読点は正式な案内文などには付けませんが、お礼状にどちらでも良いです。比較的お中元のお礼程度では気にせずに、付けていることが多いです。
参考文面
暑中お見舞い申し上げます。
連日、暑い日が続いていますが〇▽さんはお変わりなくお過ごしでしょうか。
先日は素敵なお心遣い、本当にありがとうございました。
とても○○な(美味しいとか見た目の豪華さなど)品名(お菓子とかビールとか)で家族一同大変喜び、美味しくいただきました。
暑さ厳しい折、くれぐれも皆さまお大事にお過ごし下さいませ。
御礼をお伝えしたく、略儀ながら書中にて失礼いたしました。
今後お中元をお断りしたい時のポイント
- 頂いたときのお礼文面を参考にお礼文をまず書き出します。
- 強く断る内容にはしません。(良かれと贈っていただいているので気を悪くされないような表現で)
- 恐縮だとか、お気遣いが大変申し訳ないという表現をしておきましょう。
参考文面
ご厚意を大変ありがたくいただいておりますが大変恐縮しており、できましたら今後はこのようなお気遣いはなされませんように。お気持ちは大変感謝しております。
今後とも、末永く良いお付き合いをどうぞよろしくお願いいたします。
…季節の締め文章(お礼文の内容に戻る)
まとめ
お中元のお返しは儀礼的なものになっており、人それぞれこだわりはあるかもしれません。しかし
- お中元にお返しの品は不要
- お中元には必ずお礼を表す
というのが一般的なマナーになっています。お礼状はお中元にかかわらず、感謝を伝えるのに大変有効で、手間はかかるけれどきちんと伝えることができます。
自分は、人格的に大変素敵な支店長の秘書を数年した経験があります。その人は飲食接待が大変多い人でしたが、誘った時も誘われた時にも必ず翌朝には「葉書ちょうだい。」とやってきて直筆で御礼を書かれ「すぐ投函してほしい。」と言う人でした。
忙しい方なのに素晴らしいなと思い、自分も以降マネするようになりました。相手に感謝を伝えるのは沢山行っても悪いことはないですよ。儀礼的にではなく、心のこもったお中元とお礼ができると良いですね。
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