七夕といえば、織姫と彦星が1年に1度だけ会えるといわれる、天の川に見えるたくさんの星が綺麗な日ですね。
カップルにとってロマンティックな日であり、遠距離恋愛中のカップルのイベントも最近では開かれています。
子供達にとっては幼稚園などで笹に飾り物を折り紙などで作って飾り、それを見ながら七夕の歌やキラキラ星などを歌う日ですね。
ところで、その笹に飾る笹飾りに意味があるのをご存知でしたか?
色とりどりの紙を折るだけではなく、意味が分かるとより楽しくなり、たくさん飾りたくなりますよ。お子様にも分かりやすいように、その由来についてご紹介していきます。
七夕の笹飾りに込められた1つ1つの飾りの意味とは?
七夕に飾るものをイメージしながら意味を見ていきましょう。
笹の意味とは?
笹だからこそ意味があるのです。竹が寒い冬を生き延びて真っすぐ育つ為、生命力があると言われています。その為、古い時代から願い事などの行事には欠かせないものでした。そんな神聖な笹に飾りを付け加えるなんて、七夕の笹飾りはとても贅沢ですね。
短冊の意味とは?
5色(5色の意味については後ほどご説明します)の短冊にお願い事を書きますが、短冊に書く内容には織物や裁縫などの手作業事の上達に対してのお願いが最適です。
その為、「海外旅行に行けますように」とか「お金が増えますように」というのは実は、短冊に願うことではないのです。「リサイクル工芸が上手に作れるように」とか「絵が上手に描けるように」などが良いです。
「習字が上手に書けるように」はもちろんですが、「成績が伸びますように!」も百歩譲って大きな意味で手作業?としてOKかな?
網飾りの意味とは?
そうか…。一般家庭で大漁を祈る必要はあまりないかもしれませんが、ビヨヨーンと伸びる網飾りは見た目に可愛いので是非飾りたいですね。
吹き流しの意味とは?
裁縫の上達を意味しているといわれています。
巾着の意味とは?
見た目通りの意味ですね。大きいのをたくさん作って飾らなくては…。
尚、これらの由来には諸説ありますが、何となく納得できる理由ですね。
七夕の笹飾りに使う短冊5色には、それぞれ意味があった!
短冊はなぜ5色なのか。その由来は中国の陰陽五行説から来ています。陰陽五行説は他にも鯉のぼりの吹き流しや棟上げの吹き流しにも使われていて、色に意味があります。
陰陽五行説の組み合わせと意味は
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青…木:樹木の生長→人としての成長、礼儀
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赤…火:輝く様子→先祖に感謝、思いやりの仁
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黄…土:発芽→人間関係の大切さ
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白…金:金属、鉱物→固い、決まり事など義務を守る
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紫、黒…水:湧き出る泉→学業向上
中国の説ではこのような意味があると言われています。風水など調べてみると5色以外にも良い色がありそうですね。願いにあった色を飾るのも良いですね。
七夕に笹飾りをする3つの説!どんな意味が込められてる?
3つの説が融合していると考えられます。
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中国の陰陽五行説や乞巧奠(きこでうでん)という行事で、裁縫などの上達を願い、針に5色の糸をとして、祭壇に供えた。
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日本の農村部に、棚機(たなばた)という行事があり、豊作の為に神様をお迎えする時に、着物を織って棚にお供えしていた為、1の中国の説と融合して、この着物が上手に折れるようにという意味にもなった。
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その後、江戸時代に七夕が五節句の1つになり、織物、裁縫、和歌、習字などの上達を願い短冊に書くようになった。宮中行事では裁縫上達に針山と糸をお供えしていたものの、庶民にはカラフルな糸は高価だった為、紙を使った。
このような由来があって、現在も短冊に願い事を書いているのです。昔の伝統行事を受け継いでいるって素敵ですね。
まとめ
七夕の笹飾りをする意味や由来についてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
今では、短冊にはどんなお願い事も書いて良いような雰囲気ですが、このように真面目に上達を願って行っていたなんて…思い思いの可愛い願いを短冊に書いている、キラキラした目の子供達に伝えるのは、ちょっとかわいそうな気がしてきました。
七夕前後を通して見られる天の川はたくさんの星が見られます。流れ星に願いを伝えるように、七夕の短冊の願い事も真剣に書いてみたいですね。
クリスマスにサンタにお願いする「○○が欲しい。」という現物をイメージしたものではなく物で表現できないようなお願い事ができる、年に1度の行事だと思って、子供の夢をのぞいてみる良い機会になります。
是非、小さい笹飾りでも良いです。子供だけではなく大人だって夢を考える日として毎年の行事にしてみてください。素敵な七夕になりますように!
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