1月から3月までに使われる季節用語は何といっても寒いことに関するものをよく目にします。冬の時候の挨拶は「寒」以外に何か季節感を表す気の利いたものを使ってみたい人もいるのではないでしょうか?
節分や桃の節句や冬の雪の中に見える花などから連想してみると良いものが見つかります。
今回は、寒さが厳しい1月から春の気配を感じる3月頃に使える時候の挨拶をご紹介します。あなたらしさを出せる表現を見つけてみてください。
1月編:時候の挨拶は寒の他には新春がポイント!
1年の始まりなので初春や冬の厳しい寒さを表す厳冬などの言葉がよく使われますが、他に1月に使いたい時候の挨拶もご紹介します。
初春の候・新春の候
初春の候・新春の候は1月中旬まで使える一般的な時候の挨拶です。新年を意味する為、7日までかせいぜい15日ぐらいまでを目安に使います。
七草の候
七草の候は新春などの言葉とは違い、いかにも季節感を表しています。日本で七草というと人日の節句である1月7日の朝に粥で食べる七草粥の習慣があります。その頃に使える時候の挨拶です。
厳冬の候
厳冬の候はいかにも寒そうな言葉です。1月20日が1年で最も寒いといわれる二十四節気の大寒にあたる為、1月中旬から1月いっぱい使うことが出来ます。
2月編:時候の挨拶は寒の他には花などがポイント!
2月はまだまだ十分に寒い季節ですが雪景色の中に見える花の景色は美しく、時候の挨拶にも使われます。2月の挨拶は寒い表現もありますが1月とは違いやや春めいた印象を与えるものです。2月の時候の挨拶は次の通りです。
立春の候
立春は節分の翌日である2月4日からです。その頃から2月18日ぐらいまでに立春の候を使うことができます。
向春の候
向春の候は春が向かって来ていることを表現しています。2月で向春は早いような気がしますが、3月にはもっと春らしい言葉が出て来ます。2月中使うことができる時候の挨拶です。
梅花の候
早ければ1月下旬から咲き始める梅の花です。遠くからは一見桜の花?と思ってしまう梅の花は桜よりも早く春を感じさせる可愛い花です。是非、使ってみたい時候の挨拶です。
桜の花が咲く前の3月中旬ごろまで使うことが出来ます。開花には地域差もありますが、梅は縁起物にも使われる為、開花に関わらず使っても問題ありません。
春寒の候
三寒四温で少しずつ春を感じるもののやはり2月は寒いです。立春を過ぎているのにまだ寒い季節であることを表現しています。
3月編:時候の挨拶は春の他には風などがポイント!
3月はかなり春を感じる日が多くなり、時候の挨拶には春や暖や風などだんだんと冬が終わることを感じる用語が増えていきます。是非、手紙には春の暖かさを感じる季節感あふれる言葉を使ってみましょう。
早春の候
早春の候は「春が来た!」嬉しさが伝わる時候の挨拶です。3月中は使うことが出来ます。
浅春の候(せいしゅんのこう)
浅春の候は文字通りまだ春というには浅い季節で寒さも残っていることを表現できます。3月上旬頃に使うと最適です。
春風の候
3月中旬ごろは春というには早いけれども吹き抜ける風は暖かく感じます。春風の候は寒い中にもふんわりとした暖かさを感じる風を表現できます。
春風と共に何か新年度に向けて期待も膨らむ印象を与える言葉なので合格祝いの御礼状や退職や引っ越しの挨拶状などに使うと良いです。
若草萌ゆる候
若草にはこれから何かが生まれたりやって来たりする勇気を感じ、春の訪れをワクワクして見守る様子が表現できます。
若草萌ゆる候はどの年代にも使えますが、若草というとても幼さを感じる言葉が入った時候の挨拶は保育園や幼稚園など幼い子供の卒園祝いの御礼状などに使うと雰囲気があり、おすすめです。
まとめ
冬の時候の挨拶と言っても1月の寒い表現から3月の春を迎える頃までに大きく表現が変わりました。寒いや冬などのありきたりの表現の他にも植物を使うとその季節が上手く表現できます。
3月は引っ越しや卒業や入学などお手紙を書くことがいつも以上に増えるかもしれません。普段はメールなど短文でも良いのですが、やはりお祝いをもらったなどのご厚意を受けた時にはきちんと時候の挨拶を使って、お礼を伝えましょう。
何々の候とせずに「桃のつぼみが膨らみすっかり春らしくなりましたが皆様にはお元気でご活躍のこととお喜び申し上げます。」などと見たままを表現すると堅苦しくなくて読みやすい文章になるので、手紙に不慣れな方は優しい表現を使ってみましょう。
是非、あなたらしい表現で季節を伝えましょう。
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