何となく適当にその場を適当にやり過ごす為に「お茶を濁す」という言葉を使いますが、本当にお茶を濁したことが語源なのでしょうか?
だとしたらその時の様子に興味が湧きます。また、知らないふりをする為に「白(しら)を切る」という言葉を使いしますが、白という字は当て字だと言われているのですが、どういうことなのでしょうか?
また、ドラマなどで「姑息(こそく)な…」というセリフを聞きますがどんな時に使っていますか?もしかして誤った使い方をしていませんか?ズルイとか卑怯だとかという意味ではないことをご存知でしたでしょうか。
今回は、よく使うお茶を濁すや白を切るや姑息の意味や語源をご説明します。正しく使わないと恥ずかしい…かもしれません。。
お茶を濁すの語源は?
ごまかしたりその場を取り繕う時に使うお茶を濁すという言葉を使いますが、その語源には本当に茶を濁らせてごまかした人がいたと言われています。
茶道で素人が適当にお茶を濁らせて、何となく抹茶を点てたかのようにごまかした様子が語源となっております。
茶道では茶碗に抹茶を入れて茶せんを使ってお茶を点てますが、作法を知らない人が見様見真似で適当にお茶を濁らせただけでお茶を点てたかのようにしたことから、適当にその場を取り繕うことやごまかすことという意味に使われるようになりました。
一見簡単そうな「お茶を点てる」作業ですが単に茶碗の中でお茶を混ぜることではなく千利休に代表されるように、茶道は寺などで茶を振る舞う儀式、作法として受け継がれるものでした。その為、素人がやっても基本通りのお茶を点てることができないものと言われています。
白を切るの語源は?白とは何をさしてる?
白を切るの「白」は何か白いものなのでしょうか?当て字とも言われている「白」は「知」が語源とも言われています。さて、どういう意味でどういう語源があるのか見てみます。
白を切るの意味:知っているのに知らないふりをすること!
知らないを通しきる!と解釈できます。一方で「切る」とは態度などの様子を意味する言葉でもあります。知らないそぶり、態度を意味していることになります。では、白とは何を意味するのでしょうか?
白は色を表す他に「はっきり」という意味もあります。潔白などに白が使われます。一見、関係しているように感じますが今回の白を切るの場合は
白は「知らない」「知らぬ」などを語源としていて白は当て字!
だと言われています。似た言葉に「しらばっくれる」というのがあります。「ばっくれる」については化るから転じた言葉で、知らないふりをするという意味です。漢字にすると白ばっくれるとなり、同様に白が使われていますが、知らないことをさしています。
姑息とはその場しのぎの意味でズルイや卑怯という使い方はNG!
姑息な!とはズルイや卑怯という意味で使われがちですが全く意味が違いNGの使い方です。その場しのぎという意味が正解なのです。
姑息の姑はしばらくをさしていて、息は休息ということなのでしばらく休む=解決していないのに休む=その場しのぎという意味になります。
ではなぜドラマでは「姑息な!」などと言うのでしょうか?
その時の様子を思い描いてみてください。うっかりごまかされて取り逃がしてしまった時などに使われていませんか?姑息の本当に意味に当ててみると「逃がしてしまったが、こんなごまかしはその場しのぎである」と解釈できます。
ズルイ!や卑怯!の意味で「姑息」を使っていた人は誤って使っていたことになります。まったく言葉の意味を成していません。これを知った今からは、是非、その場しのぎであるという時の意味に使いましょう。
まとめ
お茶を濁すとは茶道で適当にお茶を濁してごまかすことだったなんて、子供がやりそうなごまかし方ですね。確かに何となくお茶は出来上がりますが伝統ある作法など細かいことは茶道教室で教わらないと素人では無理があります。
白を切るの白の語源も分かりました。何より姑息については、誤った使い方の方が多く耳にするような気がします。
姑息の本当の意味を知った後にドラマなどを見ると、実はドラマでさえも誤った使い方をしているのではないかと思うシーンがありました。そういう目線で見てみても面白いかもしれません。
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