スーパーの乾物コーナーで、「煮干し」と「いりこ」が並んでいるのを見て、「あれ、これって同じもの?それとも違うもの?」と迷ったことはありませんか?
わが家でも以前、味噌汁のだしを取ろうと買い物に行ったとき、煮干しを買うつもりだったのにいりこしか売っていなくて、「仕方ないからいりこで作ったけど、味が違ったかな?」と気になったことがありました。同じように感じたことがあるママも多いのではないでしょうか。
実はこの疑問、きちんと調べてみると「なるほど!」と思える答えがあるんです。地域によって呼び方が違うだけなのか、それとも本当に別の食材なのか。さらに、魚の種類や作り方によっても変わることがあると知ると、もっと奥深い世界が広がってきます。
この記事では、煮干しといりこの違いをわかりやすく解説するとともに、お子さんにも教えてあげられる豆知識や、家庭で簡単にできるだしの取り方もご紹介します。読み終えたころには、乾物コーナーで迷わなくなるはずです。ぜひ最後までお付き合いください。

煮干しといりこの違いって実はこんなにシンプル!
「煮干し」と「いりこ」の違いについて、まず一番大事な結論からお伝えします。基本的にこの二つは同じものを指しています。それでも「絶対に違うはず!」と思う方もいるかもしれません。実は地域や大きさによって呼び分けられているケースがあるので、以下でくわしく見ていきましょう。
呼び方が違うだけで実は同じもの
煮干しといりこは、同じ食材を指す言葉です。どちらも小魚を塩水で煮てから乾燥させたもので、製造方法に大きな違いはありません。「え、ずっと別物だと思ってた!」と驚くママもいますが、それほど混乱が多い食材なのです。
東日本と西日本で呼び方が変わる
大きな違いは地域によるものです。東日本では「煮干し」と呼ばれることが多く、西日本では「いりこ」と呼ばれることが一般的です。関西では「ジャコ」と呼ぶこともあります。引っ越しや旅行のタイミングで初めて「いりこ」という言葉に出会って戸惑った、という経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。
大きさによって使い分けることもある
同じ地域でも、大きさによって呼び分けることがあります。大きめのものを「いりこ」、小さめのものを「煮干し」と区別するケースです。厳密なルールではありませんが、こうした使い分けが混乱をうんでいる一因でもあります。
メーカーの商品表記にも注目!
スーパーで売っている商品のラベルをよく見てみると、「煮干し(いりこ)」や「いりこ(煮干し)」のようにカッコ書きで両方の名前が記されているものが多いです。メーカー側も両方の呼び方に対応しているということですね。商品名としては「いりこだし」と書かれているものが多いですが、裏面の原材料名には「煮干しいわし粉末」と記載されていることもよくあります。
JAS法では煮干しといりこをどう定義している!
食品の表示や基準を定めるJAS法では、煮干しやいりこはどのように分類されているのでしょうか。ここでは公的なルールのうえでの定義と、地域ごとの実情について解説します。
JAS法では「煮干魚類」とまとめて分類
農林水産省のJAS法では、魚類を煮ることでたんぱく質を固めてから乾燥させたものを「煮干魚類」としています。「煮干し」でも「いりこ」でもなく、どちらも「煮干魚類」としてまとめられているのです。つまり法律上は同じカテゴリーに属しており、どちらが正式な名称というわけでもありません。
各地の食文化が呼び名の違いを生んだ
全国各地でその土地でよく獲れる魚をだしに使う文化が根付いており、呼び方も地域ごとに自然と定着してきました。東西で名前が違うのも、それぞれの食文化の積み重ねによるもので、どちらが正しいというわけではないのです。
統一された基準がないからこそ混乱が生まれる
JAS法で「煮干魚類」とひとまとめにされているため、商品ごとに名前の表記がバラバラになっています。消費者からすると「結局どっちなの?」と迷うのは当然のことです。「同じものと思って大丈夫」と覚えておけば、買い物で迷うことも少なくなりますよ。

煮干しやいりこの原材料はイワシの稚魚だけではない!
「煮干しやいりこはイワシの赤ちゃんでできている」と思っているママも多いかもしれません。もちろんそれは正しいのですが、実はそれだけではないんです。地域によってさまざまな魚が使われており、それがまた個性豊かなだしの違いにつながっています。
代表的な原材料はカタクチイワシとマイワシ
最もよく使われている魚は、カタクチイワシとマイワシの稚魚です。JAS法でも煮干魚類として認められている魚のひとつで、スーパーで一般的に売られている煮干しやいりこのほとんどはこれらから作られています。淡くやさしいうまみが特徴で、味噌汁や煮物に自然になじみます。
アジやサバからも作られることがある
地域によっては、アジやサバを使った煮干しやいりこも作られています。漁獲量が多い地域では、その土地でよく獲れる魚を活用するのが昔からの知恵です。魚の種類が変わると、だしの風味も少し変わります。アジは甘みが強く、サバはコクが出やすいなど、使う魚によって料理の味に個性が出ます。
うるめいわしも人気の原材料
うるめいわしも、JAS法で煮干魚類として認められている魚のひとつです。脂肪分が少なくさっぱりとした味わいで、クセが少ないのが特徴です。カタクチイワシより少し大きめで、だしの色が薄く仕上がりやすいため、素材の色を生かしたい料理にも向いています。
九州では高級食材「あごだし」も有名!
煮干しやいりこ以外にも、魚からとるだしで有名なものがあります。九州では「あごだし」がよく知られており、料亭や特別な料理に使われる上品なだしとして人気です。
あごとはトビウオのこと
「あご」とは九州の方言でトビウオのことを指します。トビウオを乾燥させたものが「焼きあご」と呼ばれ、そこからだしをとるのが「あごだし」です。「あごが落ちるほどおいしい」という表現が名前の由来になったという説もあるくらい、風味豊かなだしが取れます。
煮干しやいりこと比べてどう違う?
煮干しやいりこからとっただしは、しっかりとした魚のうまみが感じられるのが特徴です。一方、あごだしは雑味が少なく、澄んだ黄金色の上品な仕上がりになります。
味噌汁よりも、お雑煮や澄まし汁など、色と香りを楽しみたい料理に向いています。特別な日の料理に試してみると、食卓がぐっと豊かになりますよ。
あごだしは九州の縁起物料理にも欠かせない
あごだしはお正月のお雑煮など、縁起物の料理にも欠かせない存在です。九州出身のかたには懐かしい味かもしれませんが、今は全国のスーパーやネットでも手に入るようになっています。一度試してみると、その上品な味わいにハマるかもしれません。
あると便利なアイテム
あごだしを手軽に試してみたいなら、粉末タイプや液体タイプの商品がおすすめです。焼きあごを使った本格的なだしパックも人気があります。
煮干しやいりこを使った上手なだしの取り方!
粉末だしや液体だしが便利な時代ですが、煮干しやいりこから手作りしただしは格別においしいものです。少し手間がかかるように思えますが、コツさえ覚えれば意外と簡単にできます。お子さんと一緒に「今日はだしから取ってみよう!」と試してみるのも楽しいですよ。
内臓を取り除くと雑味が減る
頭と内臓を取り除いてからだしをとると、苦みやえぐみが出にくくなります。煮干しやいりこを内臓付近で半分に折り、指で内臓を取り除くだけでOKです。少し手間ですが、やってみると意外と簡単で、お子さんに教えてあげながら一緒に作業するのも楽しいひとときになりますよ。時間がないときは取り除かなくても大丈夫ですが、雑味が気になる場合は試してみてください。
基本の水出しだしの取り方
もっともシンプルな方法が水出しです。煮干しやいりこを水に入れて一晩置くだけで、やさしいうまみのだしができあがります。沸騰させる必要がないので、火を使わず安全なのもポイントです。翌朝にざるで煮干しを取り除けば、すぐに使えます。
すぐ使いたいときの煮出しだし
急いでだしが必要なときは、煮出す方法がおすすめです。鍋に水と煮干しやいりこを入れ、沸騰直前まで火にかけます。沸騰したら弱火にして10分ほど煮出し、アクをとりながら最後にざるで濾せば完成です。沸騰直後にアクが出てきやすいので、こまめに取り除くと臭みが軽減されます。
手軽においしいだしを取りたいなら
煮干しやいりこのだしパックを使うと、手間なく本格的なだしが取れます。忙しい朝にも重宝しますよ。
だしをとった後の煮干しも無駄なく活用
だしを取り終わった煮干しやいりこは、そのまま捨てるのはもったいないです。醤油と砂糖で甘辛く炒めれば、ご飯のお供やお弁当のおかずになります。のりや昆布と一緒に煮てもおいしく、カルシウムもしっかり取れてお子さんにもぴったりのメニューです。
煮干しやいりこが合うおすすめ料理
煮干しやいりこのだしは、味噌汁や煮物にとてもよく合います。コクのあるだしが素材のうまみを引き立ててくれるので、シンプルな料理ほどその差が出やすいです。小さめの煮干しやいりこは、そのままおやつやおつまみとしてもいただけます。子どもにとってもカルシウム豊富なおやつになるので、ぜひ試してみてください。
よくある質問
煮干しといりこについて、読者のみなさんからよく寄せられる疑問をまとめました。「そういえば気になってた!」という質問があれば、ぜひ参考にしてみてください。
煮干しといりこは完全に同じものですか?
基本的には同じものを指します。地域によって呼び方が違うだけで、どちらも小魚を煮て乾燥させた食材です。ただし大きさで呼び分けることもあり、大きいものをいりこ、小さいものを煮干しと言う場合もあります。JAS法では「煮干魚類」としてまとめて扱われています。
いりこだしと煮干しだしは味が違いますか?
原材料が同じであれば味はほぼ同じです。ただし、使う魚の種類や大きさによっては風味に違いが出ることがあります。大きいいりこの方がうまみが強くなる傾向がありますが、家庭料理で使う分には大きな違いは感じにくいでしょう。
煮干しやいりこはどのくらい保存できますか?
開封前は直射日光を避けて常温保存が可能です。開封後は酸化が進みやすいため、密閉容器や保存袋に入れて冷蔵庫で保存し、なるべく早めに使い切るのがおすすめです。冷凍保存すれば長持ちしますが、風味が落ちにくいのは開封後1か月以内を目安に使い切る方法です。
子どもに煮干しをそのまま食べさせても大丈夫ですか?
小さめの煮干しやいりこはそのまま食べることができます。カルシウムが豊富なのでお子さんのおやつにもなりますが、硬いまま飲み込むとのどにつかえる可能性があります。小さなお子さんに与えるときは、やわらかくなったものを少量ずつ与えるようにしましょう。
あごだしはどんな料理に使えばいいですか?
あごだしは雑味が少なく上品な風味なので、お雑煮や澄まし汁、うどんのつゆなどに特によく合います。普段の味噌汁に加えても風味がアップします。煮干しやいりこより少し価格が高めですが、特別な日の料理に使うと格別なおいしさになりますよ。
煮干しやいりこからとっただしは冷凍保存できますか?
だしは冷凍保存することができます。製氷皿に入れて凍らせてから保存袋に移しておくと、必要な分だけ取り出して使えるので便利です。冷凍だしは2週間程度を目安に使い切るのがおすすめです。忙しい日にもすぐ使えるよう、まとめてだしをとって冷凍しておくと重宝しますよ。
まとめ
今回は、煮干しといりこの違いについてくわしくご紹介しました。最初に結論をお伝えしたとおり、煮干しといりこは基本的に同じ食材です。東日本では「煮干し」、西日本では「いりこ」と呼ばれることが多く、JAS法でもどちらも「煮干魚類」として同じカテゴリーに分類されています。
原材料としてはカタクチイワシやマイワシが一般的ですが、アジやサバ、うるめいわしなど地域ごとに親しまれている魚が使われることもあります。九州では高級食材のあごだしも有名で、お雑煮や澄まし汁など特別な料理に活用されています。
だしの取り方は、水出しと煮出しの二通りがあり、内臓を取り除くひひと手間で雑味を減らすことができます。だしを取った後の煮干しも甘辛炒めにして食べられるので、無駄なく使い切れるのもうれしいポイントですよ。
これからは、スーパーで煮干しといりこが並んでいても迷わず手に取れるはずです。手作りのだしは家族の料理をひとランクアップしてくれます。ぜひ、お子さんと一緒においしいだしとりに挑戦してみてください。毎日の食事がもっと豊かになるきっかけになれば、うれしいです。


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