行楽シーズンになるとハイキングやピクニックに行きたくなります。と言ったもののハイキングとピクニックは呼び方の違いがあるだけなのでしょうか?何か明確な違いがあるのでしょうか?気候が良くなるとつい発してしまう言葉なので正しく使いたいです。
今回は、ハイキングとピクニックの違いをご説明します。また、日本では歓迎遠足などと言って「遠足」と表現するのですがハイキングやピクニックとは違うものなのか?また、トレッキングはハイキングとどう違うのかなども気になるので確認しておきたいと思います。
ハイキングとピクニックの違いは目的や食事の有無!
ハイキングとピクニックは気軽に使う言葉ですが、その違いは目的や食事がポイントになります。それぞれの言葉の意味は三省堂新明解国語辞典第3版より
- ハイキング:日帰り程度で山野を歩き回ること。
- ピクニック:野山へ行って遊ぶこと。野外遠足。
これだけではあまり差がないように思います。しかし、世界大百科事典第2版によると
- ピクニック:野外に出かけて食事をすること。
となっています。この世界大百科事典では「諸説ある中で…」と前置きがあるものの「pique nique」というフランス語が語源で、その意味は「持ちよりの宴会」を意味していると記されています。
その説もあってか、現在ではピクニックは「食事」を伴って野外を歩くことと訳されていることが多くなりました。
また、ウィキペディアによると…
- ハイキング:「健康の為…歩く…」という出だしに始まり、「食事が主な目的となる場合は…ピクニックとなる。」
と記されています。このことから、日本では一般的にハイキングは健康的に野山を歩き楽しむことで、ピクニックは野山などの自然に出かけ、弁当のように運搬できる食事を伴うことというように区別されるようになりました。
食事を伴うのがピクニックなら遠足はどのように使い分けると良い?
食事を伴って自然に出かけることがピクニックと表現するのなら、遠足はどうなのでしょうか?同じようにお弁当を持って歩いて公園や芝生などの自然がある場所まで出かけますがこれはピクニックとは呼べないのでしょうか?
遠足は英語では「excursion」で、団体で行う小旅行や遠足という意味の単語です。また、遠足は「school excursion」と記されることもあるように家族などの小規模なものではなく集団で出かける時に使います。
遠足とは自然に出かけることだけではなく社会科見学などの校外学習に出かけることも遠足と呼んでいます。
遠足という漢字から足を使うものと連想するのですが、江戸時代には「足」を使って遠くまで行っていたものの、現在は徒歩以外の公共施設などの利用もあり、それらを総称して遠足と呼ばれています。
確かに遠足はお弁当を持っていくことが多いですが、弁当を持っている=ピクニックではなく目的(歩くことが目的ではない)やその集団が属する物(家族では遠足とは呼ばないなど)によって使い分けすると考えられます。
また、学校で行う日帰り遠足が小旅行だとするならば宿泊を伴うものは修学旅行として、区別が出来ます。
食事を目的としないハイキングはトレッキングとは違うの?
トレッキングと言う言葉を最近は良く耳にするようになりましたが、これも食事を目的としない山歩きなのでハイキングではないかと思うのですが、その違いは何なのでしょうか?
トレッキングは登頂を目的としない山歩きをさしています。また、トレッキングという言葉の前にリバーやスノーなどの言葉をつけると、川や雪を目的としたものだと理解できます。
まとめ
ハイキング、ピクニック、遠足、トレッキングとどれも何となく似ているようでしたが微妙に使い分けができそうです。
- ハイキングは健康の為に自然を楽しんで歩くこと
- ピクニックは弁当などの食事を持って野山の自然を満喫すること
- 遠足は集団などで見学や自然を楽しむこと
- トレッキングはハイキングに近いものの、山などの目的に対して歩き回ること
と大まかに解釈することが出来ました。会社の組合主催などのイベントでは健康的に…という目的のもと「ハイキング」が使われ、家庭では「ピクニック」、学校では「遠足」、サークルなどで対象の自然を意識して歩く時には「トレッキング」と使い分けられます。ややこしいようですが、ゆっくり整理して正しく使っていきましょう。
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