季語や手紙などで使う時候の挨拶は、その季節にあった言い回しができると表現が豊かになり、好感度アップも期待できます。
会話が下手な人でも、まずは天気の話を持ちかけてきっかけを作ると良いと聞いたことがあります。是非、季節や天気の用語をたくさん知ってみませんか?
難しいことではなく、実は目に留まったそのままの印象を伝える言葉が季語や時候の挨拶になっています。春は桜や暖などの文字を目にします。今回は是非、使いたい春の季節用語や時候の挨拶用語をご紹介します。
季節にあった時候の挨拶って何のこと?
ビジネスや礼儀的な手紙などで使う時候の挨拶とはそもそも何のことなのかご存知でしょうか?季節によってたくさんの用語があります。
手紙やはがきを出す際に「拝啓」の後に続く文章の書き出しに使用するもので、季節を表す用語とそれを使った文章の事です。よく聞く表現では
1月に使われる「初春の候、皆様ますますお元気でご活躍のことと…」といったものです。絶対的な定型文ではない為、自分流に思いのままにアレンジできます。
4月編:時候の挨拶は桜や暖や陽などがポイント!
4月は寒さも落ち着いて桜が咲き、暖かい陽ざしを受けてポカポカと気持ちよく過ごしている様子が伝わるような春の時候挨拶に使える用語や文章の例は次の通りです。
桜花の候(おうかのこう)
桜花の候には桜の花が咲く頃や季節という意味があり、淡いピンクで咲き誇る景色を連想できます。桜の花が咲き始めて満開のころまでに使うと桜が散るまでに間に合う素敵な手紙になります。
桜の花は春をイメージさせるものの日本では北から南まで満開の時期が大きく違います。その為、上手に宛先の気候も考えて使いましょう。
春暖の候・陽春の候
桜の季節ではないけれど春を表したい時には春暖の候や陽春といった候用語が無難です。文字なのに何だか暖かさを感じます。
春爛漫の候
春爛漫の候はおすすめの挨拶用語です。暖かいポカポカ陽気で、気分が良いうららかな情景を伝えることが出来ます。堅苦しさをほどいた感じなので若年層でも抵抗なく使える用語です。
5月編:時候の挨拶は緑や風などがポイント!
5月は暦上では夏ですが春から夏への移行時期に使える時候の挨拶は葉桜や惜春や薫風などの季語が活躍します。用語と文例をご紹介します。
惜春の候(せきしゅんのこう)
惜春の候は文字通り春が過ぎることを惜しむ表現です。春は過ぎるもののまだ夏には遠く、肌寒いと感じる5月上旬ごろまでに使います。
薫風の候
薫風の候は若葉のさわやかな薫りがする初夏の風を感じる季節をさしています。5月に使うことが出来ます。
新緑の候
新緑の候は薫風の候と同様に若葉が似合う季節の用語です。人が春の新しいスタートから少し慣れた頃に木々も緑で色づき始め、今後に期待したいワクワクする季節を表現しています。
若葉の候
若葉の候はこちらも若葉に関する用語で、文字通り若葉が芽生える5月ごろの様子をイメージできます。
6月編:時候の挨拶は雨や初夏などがポイント!
6月はもう春というよりは夏に近いのですが、梅雨などで冷え込む日もありまだ夏とは言い切れない…その頃に使いたい時候の挨拶用語は雨や初夏などがあります。次のようなものです。
入梅の候(にゅうばいのこう)
入梅の候は梅雨に入る頃という意味の為、6月上旬頃に使う用語です。
梅雨の候
梅雨の候は梅雨に入ってから使用する用語です。6月中旬ぐらいから最適の季節になります。
夏至の候
6月21日ごろが夏至になるので、夏至の候はその頃から7月上旬まで使うことが出来ます。
紫陽花の候(あじさいのこう)
紫陽花の候は梅雨時期に雨に濡れながらも丈夫に咲く紫陽花は6月の用語にぴったりです。礼儀的な挨拶文に花の表現があると、互いの距離が少しだけ縮まるような気がしませんか?おすすめします。
まとめ
桜や紫陽花など花を連想させる季節用語は心がホッとする文章になります。正解があるわけではありません。ほんの一例です。目にしたものを表現するだけで良いのです。
どうしても時候の挨拶が苦手な場合は「前略」を使うことで省略できますが、少しそっけない印象があります。
大人が差しだす文章なら少しで良いので何か季節を表す用語を取り入れてみることをおすすめします。素敵な春の時候の挨拶を使って、相手との心の距離を縮めてみましょう。
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