かなり批判の声が上がっているレジ袋有料化が施行されているが今度はスプーン有料化の話が出てきている。小泉進次郎環境大臣がラジオで
「プラスチックの原料って石油なんですよね。意外にこれ知られてない」
という発言したことで、ネットでは「そんなのだれでも知っている」、「余計なことしないで福島の処理水の問題だけ考えてくれ」などと炎上している。
あるアンケート結果によると、16%の人がこのことを知らないようで、その割合は若い世代になるほど多い。
20代以下になると知っている人は75%程度しかいないという。意外な結果に驚く人も多いのではないだろうか。
その小泉環境大臣だが、レジ袋有料化が始まったと思ったら、今度はプラスチックスプーンの有料化と言い出しており、石油化学製品への風当たりはますます強くなってきている。
ビニール袋、ペットボトル、ストロー、お弁当の容器など、今日では我々は石油化学製品に大きく依存しており、このままそれらが無くなってしまったら、かなりの不便を感じることだろう。
なにかプラスチックに代わる代替え製品はないのだろうか。
代替品として紙ストローなどが出てきているが?
プラスチックストローの代替品として最近では紙のストローなどが登場して、スターバックスなどで使用されている。
これでストローの問題は解決かと思いきや、この紙のストローについては一部で批判の声がある。それは紙の味がして飲み物がまずくなるとか、急いで飲まないとフヤケて使えなくなるから落ち着けないなどだ。
とくに喫茶店などのコーヒーは、ゆっくりとくつろぎながら時間をかけて味わって飲みたい人がいるようで、そういった人たちにとってはプラスチックストローが無くなってしまうのは正に致命的だ。
100均ショップにいくと、金属のストローが売っているが、これなら味の問題は解決されるだろう。ただ、金属ストローは洗うのが面倒であり、専用の細いブラシで洗うとかなりの手間がかかる。
家庭などでは金属ストローで問題ないと思うが、喫茶店で使用するとすれば、従業員にかなりの負担がかかってしまい、実用的ではない。
紙のストローに不満をもつ方は、恐らくは一部であって、「そんな声は無視しろ」、「そんなやつはコップに直接口をつけて飲め」と言ってしまえば、それで済む話かもしれない。だが、紙ストローについて批判的な人たちの主張もわからないことはない。
こういった紙ストローの欠点を補った製品は登場するのだろうか?
環境にやさしい繊維強化プラスチック(FRP)が登場?
最近ではプラスチック繊維材料を入れて剛性を高た繊維強化プラスチック(FRP)というものも出てきている。
代表的なのがガラス繊維を入れたガラス繊維強化プラスチック(GFRP)と炭素繊維を入れた炭素繊維強化プラスチック(CFRP)である。CFRPは飛行機の機体などに使用されていて、軽くて丈夫という特性を持っている。
これらの繊維強化プラスチックは強度は強いものの、環境にやさしいとはいえずまた、コストといった面でも弱く、プラスチック製日用品の代替品になるのは厳しそうだ。
そこで最近注目されているのが、竹の繊維を使った竹繊維強化プラスチック(BFRP)である。強度は前出のFRPには劣るものの、通常のプラスチックよりも2倍硬いという。
また、竹は成長が早いのでコスト面でも期待でき、合わせることで使用する石油由来のプラスチックの量を減らすことができるので、環境にもやさしい。
ただ、このままだと石油化学製品は一切使用してはいけない世の中になる可能性もある。もしそうなったら、竹繊維強化プラスチックでもアウトということになる。
革命的新素材LIMEX(ライメックス)
LIMEX という素材をご存知だろうか。
この素材は地球上に豊富にある石灰石を主原料としているプラスチックの代替品である。石灰石は石油よりもコストが安く、低コスト化も期待できる素材である。
ライメックスは、なんとポリエチレンのようなものを作れて、もちろんビニール製のようなレジ袋も作ることができる。
それどころか、ストロー、コップ、ペットボトル、スプーンなども作ることができ、紙の代わりになるものもできてライメックス製の名刺などもすでに登場している。使用後もリサイクルが可能で、まさにエコな革新的新素材である。
LIMEX はテレビでも紹介されて、問い合わせも増えているようだ。
まとめ
石油化学製品の規制が年々厳しくなっており、今までそれらに依存してきた我々はエコのためとはいえ、不便さを感じている方も多いことだろう。
石油化学製品などの代替品として、紙はもちろん、竹繊維強化プラスチックやライメックスなどが出てきており、今後は石油由来のプラスチックから置き換わっていくかも知れない。
ただ、文中で述べた紙ストローで飲み物がまずくなるといった一部の人が感じる問題が、これらの代替品で解決できるかはわからない。もしかしたら、今後は臭いのしない紙ストローが登場するかも知れない。
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