大惨事となった東日本大震災から10年が経過した。
この震災に置いて津波による原発事故のため、多くの人が避難するはめになったが、なんと10年以上たった今でも避難を続けている人がいるというのだ。その数はなんと4万人以上にのぼるという。
不幸な事故で自宅に住めなくなった可哀そうな人たちであるが、福島県が一部の避難民に対して提訴をするという衝撃的なニュースがある。
いったいなぜ、このようなことが起こってしまったのだろうか?
福島県が原発被災者に提訴をした理由とは?
福島県が避難民を訴えるという出来事が起こってしまったわけであるが、その理由は何なのだろうか?
東京のタワーマンションに一時的に避難
3月11日のヤフーニュース(デイリー新潮)によると、原発事故の避難民の一部は東京の国家公務員宿舎に滞在しているという。
福島県は提訴 東京のタワマンにタダで住み続ける原発避難民はどうなった?
この国家公務員宿舎は36階建てであり、俗に言うタワーマンションということになる。
この宿舎には国家公務員は1LDK:1万7000円~3LDK:5万9000円の激安価格でこの施設に滞在することができるが、周辺の建物と比較すると、本来なら適性の家賃は1LDKで20万円、3LDKなら30万円は下らないという。
このタワーマンションの被災者に対する無償提供は、17年3月末で打ち切られていて、その後は国家公務員と同額の家賃を支払うことで2年間の猶予が与えられていた。
期間を過ぎても居座り続ける人たち
19年3月をもって、猶予期間も過ぎているが、被災者のうち40世帯程度が期間を過ぎても退去していなかったという。これだけでも問題なのだが、なんと中には家賃も一切支払わないでずっと居座り続けているという人たちがいるというのだ。
この世帯の滞納金は福島県が肩代わりしており、当然税金で支払っていることになる。そのため、福島県が家賃未納の世帯に対して提訴をしたという形だ。
この家賃未納の人たちも原発事故で不幸になった人たちではあるが、福島県のこの対応は理解できる。ろくに仕事が見つからなくて支払い能力がないのかもしれないが、さすがに10年も経ってこんな一等地のタワーマンションに無償で住み続ける必要はないはずだ。
もし何らかの事情があって生活基盤が確立できていないというなら、こういった違反の居座りではなく、きちんと生活保護を受けながらその範囲で暮らすというのが妥当だと思う。しっかりした事情があれば、申請は通るはずだ。
家賃が公務員と同等の激安価格なので、それほど大きな金額にはならないだろうが、福島県としては税金が投入されているので、また自立してもらって退去を促す目的もあって提訴に踏み切ったのだろう。
そうしなければ、中には生涯甘え続けてて公務員宿舎に家賃を払わないで居座り続ける人も出てくるかもしれない。
居座っていて提訴されていない人たち
さて、家賃を滞納して住み続けている人に福島県が提訴したが、問題がまだ残っている。
他にも30以上の世帯が公務員並みの激安価格で、都内の公務員宿舎に期間を過ぎても滞在し続けているという問題である。
言うまでもないが、この公務員宿舎の原資は恐らくは税金であって、どう考えても元が取れるような家賃ではない。
そもそも、なんで公務員がなぜ都内の一等地を激安価格で借りれるのかという問題もあるが、この人たちは何かあったら緊急で官邸に駆けつける必要があったりする人もいるので、理解できないわけでもない。
この公務員並みの激安価格で居座り続けている人たちについては、福島県は提訴しておらず、この問題はまだまだ長引きそうだ。
中には例外もいるかも知れないが、普通に考えれば10年も経てばそれなりの生活基盤もできているはずで、東京近郊に住みたければ、都内や近隣県の賃貸を借りることもできるのではないだろうか。
不幸な事故の被害者であるが、好意的に提供された一時施設に居座り続けていいというわけにはいかないと思う。
まとめ
原発事故で地元に住めなくなって避難した人たちには同情する。
いろいろなものを失ってしまったこの人達に、生活基盤をつくるために補助していくのは当たり前だが、生涯続けていくというわけにはいかないだろう。
中には、病気や高齢で働くことができない人たちもいるかも知れないが、そういった人たちは避難補助ではなく、今後は生活保護に切り替えていくべきだと思う。
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