石炭火力発電の比率をなぜ日本は下げようとしない?メリットはあるの?

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地球温暖化を止めようという流れがヨーロッパを中心に進んでおりますが、二酸化炭素を多く排出するとされている石炭火力発電が今、批判の的となっております。

世界の環境団体でつくる「気候行動ネットワーク」は、2019年の12月に地球温暖化対策に消極的な国に贈る「化石賞」に日本とブラジルを選んだと発表しました。

日本が化石賞に選ばれた理由には、脱石炭に消極的だということがあるようです。

確かに日本は今でも30%近くの石炭火力発電に頼っており、2030年の目標も26%で、脱石炭にはかなり消極的です。

これだけ批判されている石炭火力をなぜ日本は減らす努力をしないのでしょうか?

石炭のイラスト

石炭火力発電のメリットとは?

石炭火力発電は二酸化炭素(CO2)の排出量が多いというデメリットがあることは、誰でも知っていることですが、メリットはないのでしょうか?

もちろん、あります。ここでは石炭火力発電のメリットについて考えていきたいと思います。

石炭は発電コストが安い

資源エネルギー庁が試算している1kwhにおける発電コストは次のとおりです。

石炭火力はCO2対策費でだいぶコストがLNG火力に迫ってきているものの、それでもコストが比較的安いエネルギーであることがわかります。

発電コスト

資源エネルギー庁より

現状日本でもっとも発電コストが安いとされているのは原子力発電ですが、東日本大震災の事故後は脱原発の動きが広まり、大幅に稼働が縮小されていきました。

原子力発電の代わりとなったのが火力発電であり、原子力や水力の次に発電コストの安い石炭火力も見直されるようになって、震災後に増えていきました。

石炭は安定的に共有できる

原油などはかなり中東に依存しており、中東で戦闘などが発生すると供給が大幅に縮小する恐れがあります。

これに対して石炭は2018年時点ではオーストラリアへの依存が70%以上と大きいですが、採掘できる地域はアメリカ、インドネシア、ロシア、カナダなど分散しております

また、採掘可能な年数も石油や天然ガスは後50年程度と言われていますが、石炭は150年以上と言われております。

原油や天然ガスと比較して、価格の変動が小さいのも石炭のメリットです。

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二酸化炭素を回収する技術

石炭火力発電のデメリットは、なんといっても二酸化炭素(CO2)の排出量が多いことで、その量は天然ガスの火力発電の約1.57倍になります。

日本の石炭火力発電は現在では石炭をガス化することなどで、二酸化炭素の排出をかなり減らすことに成功しておりますが、それでも天然ガスには及んでいません。

そこで今注目されているのが、二酸化炭素を回収して地中に封じ込める技術です。日本やアメリカでその実証実験が進んでおり、将来的には二酸化炭素を排出しない石炭火力発電所が誕生する可能性も秘めております。

再エネの状況

クリーンエネルギーといえば、ヨーロッパでは再エネが急激に増えておりますが、その主流は日本では馴染みのある太陽光ではなく、風力です。

しかし、日本ではその比率は2019年では、わずか0.8%しかありません。理由は騒音の問題などは以前話題になって、住民による反対などがあるためです。

ちなみに太陽光の比率は2019年で7.4%になっております。だいぶ増えてきましたが、再エネを主力電源にするなら、やはり風力も増えていかなければならないと思います。

もしかしたら、風力の普及よりも二酸化炭素回収の石炭火力発電のほうが、ハードルが低いかもしれませんね。

石炭火力の二酸化炭素以外のデメリットとは?

石炭が二酸化炭素を多く排出するというのは誰でも知っていることですが、他にも窒素酸化物、硫黄酸化物、PM2.5などを排出するというデメリットがあります。

しかしながら、日本のこれらに対するクリーン技術は世界でもトップクラスであり、今では8割から9割削減することに成功しております。

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