さびしいと検索すると寂しいも淋しいもどちらの漢字も選択肢にあがります。
そしてさみしいと検索しても同様になります。だからややこしい…。いったいどのように使い分けると良いのか?
それとも同じ意味でどちらを使っても良いのか?何となくごまかしながら使ってきた言葉ですがせっかくなので、ここで整理してみましょう。
今回は、
- 漢字は寂しいと淋しいのどちらが正解なのか?
- 読み方はさびしいとさみしいのどちらが正解なのか?
調べていくと使い分けには情景などが関係していることが分かってきました。ではご説明していきます。
寂しいは常用漢字だけど淋しいも間違いではない!併用活用されてる!
常用漢字としては「寂しい」が正解です。ただし、一般的には淋しいも活用されているので間違っている漢字ということではありません。
常用漢字では「寂しい」を使う。その為、教科書やニュースや新聞では意図していない限り淋しいが使われることはありません。寂しい方の漢字を使うことになっています。
寂しいと淋しいの使い分けには状況や情景に大きな違いが!
寂しいの漢字の方がより公の場で使う常用漢字であるようなのですが、淋しいを使うベストな状況があるというのです。寂しいと淋しいを使い分ける状況や情景とは次の通りです。
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寂しい:ものさびしい状況や情景で、感情的に物足りないときにも使う
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淋しい:感情的にものさびしい状況
分かりやすいのは寂しいは「静寂」などの熟語として使えますが淋しいは部首に「さんずい」が使用されていることで「滴る様子」を表しています。その為、「涙がでるようなさびしさ」の時に「淋しい」を使うと効果的です。
寂しいや淋しいの読み方はさびしいとさみしいのどっちが正しい?
寂しいや淋しいを辞書で引くとさびしいともさみしいとも記載されているのですが本当はどちらが正しいのでしょうか?時代と共に変化した様子を見ていきます。
寂しいの由来は
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昔は「さぶし」
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平安時代ごろから「さびし」
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「さびしい」に変化
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江戸時代ごろから「さみしい」
と読み方が変化していると言われています。その為、寂しいの本来の読み方としては寂しいは「さびしい」と読むことを推奨。常用漢字表でも読み方は「さびしい」となっております。
NHKの放送用語HPを要約すると
となっています。常用漢字という面でいくと「寂しい」の漢字で「さびしい」と読むのが正しいと言えそうです。
寂しいと淋しいの具体的な使い分け方!
寂しいと淋しいの状況や情景的な違いが分かりました。では、具体的にどのように使った文章が良いのでしょうか?例文です。
- ①あなたがいなくなって寂しくなった
- ②あなたに会えなくなって淋しい
この2つは似ているようで若干の意味合いが違います。①は「いなくなった情景」が「ものさびしい」状況を表しているので「寂しい」という漢字がぴったりです。
一方②については「会えなくなった感情」が「さびしい」状況にしているので「淋しい」という漢字がぴったりです。
- ③寂しい部屋
- ④寂しい財布の中身
こちらは情景をさしています。③はものさびしい空間、状況の部屋であることがわかります。そして④は物足りない状況がわかります。
この④の時に「淋しい」を使うことはあまりないと思います。恐らく無意識にほとんどの場合は「寂しい」と「淋しい」を使い分けているのではないでしょうか?
まとめ
寂しいと淋しいは常用漢字では「寂しい」そして読み方は「さびしい」がより良いということは分かりましたが、状況によっては「淋しい」の方が合っていることがあることも分かりました。
漢字の違いは状況や情景で使い分けできそうですが、読み方については迷うでしょう。常用漢字上や由来からいくと「さびしい」がどのような状況でも使うことができる為、迷ったら「さびしい」を使うと良いです。
日本人でさえも迷う使い方ですが、情景を判断して使ってみましょう。
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