セーターやニットは他のものと一緒に洗濯機で一気に洗濯すると縮んでしまいます。ドライクリーニングや手洗いが良いことはわかっていても1回ぐらい…今度も…と洗濯機で、しかも水で洗ってしまうことがあります。
実はセーターやニットが縮んでしまっても元に戻せる方法があります。早く知りたいですね。今回は、セーターやニットが縮む原因と上手な洗濯の方法を知って、もしも縮んでしまった時にも復活させる方法をご紹介します。是非、参考になさってみてください。
セーターやニットが縮む原因は大きく2つ
セーターやニットが普通の洗濯機で洗濯すると縮んでしまう原因が2つあります。それを知るとクリーニング店の御世話にならずとも自宅で洗うコツが分かります。
セーターやニットが縮む原因は素材のウールの特徴にあります。
原因1:水分が羊毛の縮みを進行させる
セーターの素材であるウールは羊毛から作られています。表面がキューティクルに覆われたウールはふわふわなのですが、水分を含むと羊毛同士がからみあい、ギュウッと結び合うことで縮んでいきます。荒れた髪の毛がバサバサで絡み合う様子と似ています。
原因2:羊毛に適した温度が必要
羊毛なのでもともと体温を一定に保つようにできているいわば天然素材です。基準の温度より冷たくても熱くても、そして天日干しで日光に当てられても羊毛の繊維が開きます。開くと毛が伸びて縮まない?と思うのですが、開いた繊維同士が絡み合い縮んでいきます。
つまり、縮む性質の繊維というわけではなく絡み合うことで縮んでしまうのです。
もしもセーターやニットが縮んでしまったら?
市販のウール洗剤で縮む失敗は少なくなりましたが、縮んでしまったらリンスを使うと復活が可能です。どのような方法なのか…
「縮んだセーターは自宅のリンスで元通りに!」
ウールはキューティクルが表面にあるとご説明しましたが、人間の髪の毛にだってキューティクルがあり、それがバサバサにうろこ状に開いた状態では汚れや傷みが生じる為、リンスが役に立ちます。ウールにもリンスでキューティクルを戻して表面を覆うことで縮みが戻ります。
基本の洗い方の要領ですすぎだけはしません。ただし洗剤ではなくリンスやトリートメントを使います。
絶対戻るかどうかは使い方や普段の洗い方にもよりますが、いつものお手入れに加えることでよりキューティクル保護ができて縮み解消に役に立ちます。
セーターやニットなどのウールを自宅で洗濯する方法
大事なセーターなどは上手な洗濯が必要で、クリーニング店へ持ち込むのが一般的な時代もありましたが、洗剤会社の商品改良で今はドライ物も自宅で洗濯できる洗剤が発売されています。自宅での洗い方とご紹介します。
セーターやニットなどのウールの基本の洗い方
①適温で洗う
衣類の洗濯表示を見ます。そこに温度表示があるので、その温度で洗いからすすぎまで行います。
②1着ずつ洗う
バケツや洗面台に溜めたお湯に衣類をつけます。色が混ざり合うので1着ずつ行います。全体に水分が染みわたったのを確認して③へ。
③オシャレ着用、ドライクリーニング物用の洗剤投入
洗剤の商品表示通りの分量を衣類にかけて、押し洗いします。
④押し洗い
押し洗いとは、もんだりこすったりせずに、上から手のひらなどでギュッと押す洗い方です。脇や袖口などは意識して汚れを押し出します。揉むと縮みの原因になる絡み合いが起きるので注意が必要です。
⑤すすぎは2,3回
すすぎは2,3回です。洗剤が残っているとシミになることがあります。
⑥脱水の仕方
手でギュッと押しながら水分を取り、バスタオルにくるんで再度ギュッと水分を取り、新しいタオルに包んで洗濯機の脱水コースに30秒程かけます。
陰干しと寝かせ干し
服を広げて寝かせられる専用のセーター干しが望ましいですが、持っていない時は竿とハンガー1つを使って干します。物干し竿を横にして、セーターは頭を左、すそを右にして中央を竿にかけます。
左右の腕がだらんと下に垂れています。頭側にハンガー1本をかけて腕を掛けます。イメージするならば物干し竿に対し「セーターが横向きにやる気のないバンザイをしている感じ」です。
セーターやニットにおすすめの洗剤
ちなみにおすすめの洗剤は2つあります。汚れ落としやヨレ防止におすすめなのは花王のエマール、毛玉や縮み防止にはライオンのアクロンがおすすめです。外国製品も多く見かけますが香りが不自然に強く自分的にはこの2社が鉄板製品だと考えています。
まとめ
セーターやニットは自宅で洗えることが分かり安心しましたし、縮みの原因も分かったのでリンスなどを時々使って、少しでも長く気持ちの良い着心地でいたいものです。
1着ずつ洗わなくてはならないので面倒ではありますが、クリーニング店に持ち込み、持ち帰る手間を考えれば安くてしめたものです。セーターを大量に洗濯することが多い場合はセーター用の干し網を買うことをおすすめします。1度に2着干せる2段ものなどもあります。
どうぞお気に入りのセーターやニットが縮まぬよう日頃の注意とたまにはリンス仕上げまでお世話をしてあげて快適に寒い時期をお過ごしください。
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