平成の次の年号は令和で、発表された日から取材が押し寄せている令和にゆかりがある太宰府です。
安倍総理大臣の説明では令和は万葉集から引用したものであるとの発表がありました。その直後から梅の花の舞台はどこだ?ゆかりはどの地だ?とマスコミの取材がはじまりました。
そして発表後の夕方のニュースには福岡県の太宰府政庁跡地付近ではないかと報道されるようになりました。
年号発表から1週間目になると、情報を聞きつけた観光客や歴史に興味のある人で混雑、渋滞していると報道されています。
さて、どのような令和のゆかりが太宰府にあるのでしょうか?
歴史好きの方もそうでない方も、福岡の有名な観光地である太宰府と令和の関係について知ってみませんか?
太宰府と一口に行っても散策コースになるほど広いです。令和を求めて行くのであれば太宰府展示館と太宰府政庁跡付近へ行ってみましょう。
万葉集の梅花の宴が令和に由来!大宰府との関係は?
太宰府市は梅の花が市のシンボルになるほど親しまれていますが、年号の令和は出典元の万葉集の歌に梅花の宴の序文があることが分かっています。その歌と太宰府の関係はどのようなものなのでしょうか?
菅原道真をしたって梅が飛んできたとされる飛梅の話が有名なほど元々から太宰府は梅が有名で梅ヶ枝餅が銘菓
「大伴旅人が開いたという梅花の宴で歌が詠まれ、その序文に令和が関係!」
1,200年程前の万葉集の序文とは…
初春の令月にして、気淑く(きよく)風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き(ひらき)、蘭は珮後(はいご)の香を薫ず
万葉集より
「令」と「和」が登場する序文です。要約すると人が美しく心を寄せ合い、文化が生まれ育つという内容になります。令和にはそのような願いが込められていると思われます。
令和にゆかりの太宰府には万葉集歌碑が40以上も!
万葉集と言えば日本ではほとんどの人が聞いたことがある歌集で4,500首ほどと言われていますが中でも九州を詠んだ詩は300首もあります。そして太宰府には万葉集歌碑が40以上もあるというから、今回の令和とゆかりがあるのも納得できますね。
- 大伴旅人の歌碑は11個もある!
- 太宰府天満宮と太宰府政庁跡は若干距離があり、歴史の散歩道といわれている!
学問の神様である菅原道真が祀られている太宰府天満宮は有名ですが、手前の太宰府政庁跡(駅名では西鉄都府楼前)は言ってみれば通過点のようなところなので歴史探索観光に来られた人以外はあまり行きません。
マラソンコースになっていたり公園で花見をしたり、のんびり過ごすところです。しかし、今回の令和を求めて太宰府に来られるのであれば大伴旅人邸があったのではないかと言われる坂本八幡宮もめぐることをおすすめします。
令和の由来を知るなら太宰府展示館へ!その場所は?
令和の由来を知るには太宰府天満宮ではなく太宰府展示館や太宰府政庁跡へ見学に行くことをおすすめします。
有名な太宰府天満宮の他に「太宰府政庁跡」を目指すと良い!
太宰府政庁跡には数々の神社があります。大伴旅人邸は複数の候補があり今のところ確定されていませんが、有力候補として太宰府政庁に一番近い坂本八幡宮ではないかと言われています。
太宰府展示館には令和の梅花の宴の模型がある!
まさしく噂の「梅花の宴」が再現された模型があるので令和の発表以来、子供達や観光客で取り囲むように見学されています。
注意してほしいのは、太宰府天満宮の脇には大きな「九州国立博物館」がある為、小さな「太宰府展示館」と間違いのないようにご入場下さい。もちろん九州国物博物館も人気ですが今回の目的とは違うと思われることでしょう。
太宰府観光列車の魅力とは?
せっかく令和の歴史探索で太宰府を訪れる際に、空港などからどんなルートで行くのかや普通運賃で乗ることができる旅人(たびと)という太宰府観光列車の魅力をご紹介していきます。
太宰府に行くには福岡市から西鉄電車の旅人への乗車がおすすめ!
令和にちなんで太宰府に行くには西鉄電車の観光列車「旅人」がおすすめです。西鉄電車は福岡市中心部から福岡県の南部を南北に結ぶ電車ですが、太宰府に行くことになったものの福岡空港や博多駅からどうやって行くのかが気になる人必見です。
西鉄電車の観光列車「旅人」は、
- 旅人の名前は令和や万葉集と深く関係がある大伴旅人に由来!
- 令和が発表されて作られた列車ではなく2014年4月に運航開始された観光列車!
- 福岡市中心の天神地区が始発で太宰府へのルートは2通りあり!
- 時間は16分から20分ほど!
福岡空港や博多駅からアクセスするには、
- 福岡(天神)駅から数少ない太宰府行きに乗る(福岡発は旅人仕様列車は少ない)
- 福岡(天神)駅から特急、急行、普通どれでも可能で二日市(ふつかいち)行きに乗り、二日市で太宰府行きに乗り換える(二日市発太宰府行きは旅人仕様列車がほとんど)
- 太宰府政庁跡に近い都府楼前駅で下車する場合は、二日市駅の1つ手前の駅なので普通列車か急行で大橋まで行き、そこから普通列車で向かいます。(二日市駅まで乗り過ごして1駅戻ることはルール違反です。)
西鉄電車の旅人は福岡駅から片道400円の普通運賃でいつでも乗ることができて、流行りの豪華観光列車とは違い普通電車で観光用の特別列車仕様になっています。
つまり…通勤や通学に利用している人もいる電車です。しかし、なぜ旅人がおすすめなのか?西鉄のキャッチフレーズが「列車に乗ったら、そこが太宰府。」「乗車するだけで、ご利益ありそう。」というほど歴史をかんじさせる仕様です。
福岡空港や博多駅から福岡市営地下鉄天神駅で下車し改札を完全に出てしまいます。そして別会社の西鉄電車乗り場を目指して5分ほど歩きます。パルコなどの商業施設が多数あり、西鉄電車の乗り口案内表示は多数出ていますのでご安心ください。
西鉄電車「旅人」の車両の特徴などは?
令和ゆかりの地を巡る太宰府への観光には是非とも西鉄電車の旅人への乗車をおすすめしたいのですが、その理由は外装や内装など太宰府ならではの仕様になっているからです。
- 電車の内装や外装が太宰府!歴史や和を感じられる!
- 5号車まである列車は全て内装や外装が違うから乗り換えの停車時間帯に見るべし!
- 乗車記念カードが無料で配布されている
- 3号車の特典あり!記念スタンプや願いごとも!
「今からタイムスリップするんだなあ…」と思わせる電車がホームに入ってくる姿にワクワクしてきます。外装は下記が主に描かれています。
- 1号車:縁結びの神様の竈門(かまど)神社と紅葉
- 2号車:学問の神様である菅原道真ゆかりの榎社と蓮の花、
- 3号車:太宰府天満宮境内の太鼓橋と花菖蒲
- 4号車:菅原道真と藤
- 5号車:太宰府天満宮と梅
内装も和テイストの文様!
1号車から5号車まで全て違う開運文様を使った社内なので、宮廷の中で過ごしているかのような気分になります。
乗車記念スタンプコーナーがありますが、何よりすごいのは「願いごと」と書かれた紙があります。これに願い事を書いて竈門神社に行くと記念品がもらえます。竈門神社へ行けない場合は祈願箱に入れることで、西鉄が代行して奉納してくれるというから3号車がお得です!
太宰府展示館と太宰府政庁跡へのおすすめのアクセス方法
年号の令和は万葉集の序文と関係していて、令和探索には太宰府展示館と太宰府政庁跡や坂本八幡宮をめぐると良いです。
太宰府政庁跡へは西鉄大牟田線「都府楼(とふろう)前駅」で下車し、徒歩15分ほど!
15分?そんなに歩くの?と思いきや、既に歴史探索は始まっている道なので飽きることなく散歩しながら行きましょう。太宰府には案内ボランティア活動をされている方が多くいらっしゃいます。令和にちなんだ観光ルートマップなどの作成も検討されています。
太宰府展示館の年間入場者数は13,000人なのに、年号が「令和」と発表後の1週間目4月7日には既に1万人を突破!
太宰府展示館は太宰府の歴史に興味がある人ぐらいしか立ち寄らないのではないかと思うような小さな展示館でしたが令和にゆかりのある「梅花の宴」の模型が展示されている為、観光客が一気に押し寄せ、いつもは1人だけの案内係を10人に増員するなど人気が伺えます。
まとめ
桜見や進学時期の学問の神様へのお礼参りなど、ただでさえ地元の人を含め多くの人で賑わう4月に太宰府が大変な人混みになっています。太宰府天満宮へ続く参道はたくさんの飲食店や土産物店が続いている楽しい道なので、この機会に行ってみるとよいです。
太宰府では令和をきっかけにさらに観光ルートを作成するなど検討中です。梅の花の季節は1月下旬からです。桜は3月下旬前後です。
何も花がない時期でも太宰府は楽しめますが是非、梅の花が咲くころに太宰府政庁跡から太宰府天満宮までを散歩して歴史を感じ取ってみませんか?
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