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うなぎに山椒をかける理由は?実はいらない?

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うなぎの蒲焼といえば、山椒(さんしょう)をふりかける人は多いのではないでしょうか。なぜ、うなぎに山椒がつきものなのでしょうか?

うなぎのかば焼きを注文すると、山椒が添付されていたり、卓上に置いてあったりします。うとぎといっても、養殖のものや天然のものがあり、食感や味なども多少変わってきます。

養殖うなぎと天然うなぎで使い方が違うのでしょうか?そして、たまに「山椒は置いていません」といううなぎ屋がありませんか?

今回は、なぜうなぎに山椒をかけるのか、そのような習慣がなぜできたのかについてご紹介します。

うな重のイラスト

うなぎに山椒をかける理由は?

うなぎに山椒をかけるのは、なぜなのでしょうか。なにか大切な理由があるのでしょうか。それは、天然うなぎの生臭さに関係しています。

歴史を遡れば、新石器時代からうなぎ料理があり、その時代の遺跡にうなぎの骨があったとされています。1399年になると「鈴鹿家記」にうなぎはかば焼き料理として紹介されています。

江戸時代には屋台など庶民にも安く食べられるようになったものの、当然「天然もの」のうなぎでした。「天然のうなぎ」だとかなり泥臭さが残っていたようです。

ただ、かば焼きといってもうなぎは脂が大変多いため、なかなか醤油をしみこませることができずにうすい味付けでした。

そこで、うなぎの泥臭さや脂対策として、山椒を使うようになりました。

臭み軽減意外に山椒の役目はないの?

うなぎに山椒をかけるとどうなるのでしょう。まずは、うなぎの臭み軽減が期待できます。うなぎの生臭さが苦手な人は、山椒の力を借りると良いですね。

そのほか、うなぎの脂が多い料理でも山椒の柑橘を思わせるさわやかなスパイスのおかげで、脂を気にせず、最後まで食べることが出来ます。

食べる瞬間だけではなく、山椒は胃腸の機能を維持し高めることが期待されている他、漢方薬では消化を助けるとされています。そのことからうなぎに山椒を添える習慣が関東で始まったと言われています。

天然うなぎの泥臭さが気になるから山椒を添えていただけではなく、このように何気に体に必要なものを摂り入れていた昔の人の知恵が生きていると考えられます。

しかし、現代では養殖うなぎが増えて生臭さも最初からかなり軽減されています。それなのに山椒をかける意味があるのでしょうか?うなぎ料理に山椒をかけない店があります。

うなぎ料理に山椒がついていない店があるのはなぜ?

コンビニでさえうなぎのかば焼きには山椒が添付されているのに、うなぎ料理店で山椒が提供されないことがあるというのです。なぜでしょう。高級うなぎとうたっている店でそのようなことがあるのです。

前章でご説明したように、うなぎの生臭さを軽減する目的もあって山椒が提供されているのですが、山椒を提供しない店の言い分は

  • 山椒のせいでうなぎの味を損なう
  • 山椒の強い香りがうなぎ本来の風味を邪魔する
  • 山椒のピリッとした辛みの特徴が舌をしびれさせ、そのしびれた舌でうなぎを食べてもおいしいとはわからないだろう

そのような理由をあげています。本当に美味しいうなぎには山椒はいらないということですね。

ごもっともかもしれませんが、うなぎのかば焼きにピリッとした山椒をアクセントにする食習慣が根付いている為、山椒をかけないと何かものたりない気がします。でもそれは本当のうなぎの味が理解できていないからなのでしょうね。

そもそも山椒っていったい何?

うなぎにかける山椒がどんな植物なのかご存知でしょうか?

山椒はミカン科の落葉灌木(かんぼく)です。山椒は日本原産で、すでに縄文時代には利用されていたと言われる日本最古のスパイスです。熟した実の皮を粉末にしたものです。

若葉は「木の芽」として香りが良く、焼き魚や煮物に添えられていることや吸い物に浮いていることがあり目にする機会が多くあります。

山椒の味の特徴はピリリとしていて舌がしびれるような辛みがあります。中華料理の唐揚げについている、塩コショウとは違う何か風味の良い粉は同じミカン科の似たような味の花椒(ホワジャオ)が使われています。山椒よりも花椒の方が芳香や辛みが強い傾向にあります。

どちらも山椒塩や花椒塩などの変わり塩としても販売されています。常備している家庭は少ないものの重宝する調味料なのでどちらかを買ってみることをお勧めします。山椒も花椒もそのくせになるピリリ感は餃子や卵焼きや味噌汁など何にでも合います。

まとめ

うなぎに山椒をかける理由については、やはり想像通りうなぎの臭み消しや脂対策などうなぎの身に関係したことがわかりました。

自分は山椒が大好きです。うなぎにしか山椒を使わない家庭では、瓶で購入するのはもったいないと思いがちですが、山椒はどんな料理にでも合うアクセントになるスパイスです。

柑橘感があるので「ゆず」などの代用として考えると、容易に応用できますよ。漢方薬としても使われる山椒を上手につかいこなしてみましょう。

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