最近のボールペンは書き心地が良く、インクが出なくなることが少なくなりました。しかし、たまに発生する、そんなに古くなっていないのにボールペンインクがつかない。
しかも見た目にはまだ普通にインクが入っている。インクがあるのに出ないってどういうことよ!と焦るようなイラッとくるような、一人で慌てることがありませんか。
何とか復活させたいそのお気持ちにお応えします。インクが出ない4つの原因と復活方法までご紹介します。ぜひ、お試しください。
ボールペンのインクが出ないときの原因と対策
ボールペンのインクが出ない原因は、いくつかあります。主な4つの原因と対策について説明していきたいと思います。
【原因1】ペン先のボールの回転不良
ペン先にインクがタラタラと垂れてしまうことがない不思議なボールペンです。これは重力を利用しているからです。使い始めのボールペンはなかなかつかないことがありますね。重力でしっかりと下にインクが落ちなくては書けないのです。
<対策>
ボールペンを下向きにして振るとインクが十分に行き渡ります。長時間上向きに置いているとつかなくなることがあります。インクが漏れるようなボールペンは向いていませんができる限りボール面を下に向けて保管しましょう。
【原因2】ペン先に紙の繊維質などが入り込んでいる
ボールペンの先端には回転するボールがついています。そして目に見えないのですが、物に書く際に紙の繊維や小さな埃をボール部分に巻き込んでいます。
通常の範囲では壊れないのですが、巻き込んだ後に放置するなどするとインクと繊維質などが固まってボールが回転せずインクが出ないことがあります。インクジェット紙はこのようになる傾向があります。
<対策>
目で見える限りは取り除きます。また、テレビの裏技でもやっていましたがティッュに軽くなぞるように書きます。ティッシュの細かい生地の摩擦でボールを回転させる仕組みです。
また、頻繁に起こる場合には紙との相性が悪いことがありますので、滑りやすいゲルインクや水性ボールペンの利用を検討してみましょう。
【原因3】インク部分に空気がたまっている
インクの重力の仕組みと同様に、インク内に空気があるとインクが落ちません。それどころかインクが下ではなく空気より上に上がっていきます。ストローの原理と同じです。ストローに空気が入っていると液体が下に下りてきません。
<対策>
空気を抜くように振ってください。空気が上手く上にいけばインクが落ちてきます。
それでも変わらない場合には、ボールペンのクリップ部分(ポケットに入れる部分)をヒモなどで縛り遠心力を利用して小さく回します。目や人や大事なものに突き刺さらないよう周囲にご注意ください。
【原因4】環境の温度が低すぎる
マイナス10℃以下だと書けないことがあります。もしかしたら、ボールペンによってはそれ以上の温度でも駄目かもしれません。
氷にボールペンで字が書けない状況をイメージしてもらうとわかりやすいです。めったにこのような環境で使うことはないと思いますが、最近は異常気象で日本でも大変温度が低くなっています。
<対策>
この場合は室温に戻れば解決します。
以上の原因からボールペンのインクがあるのに出ないという症状が発生します。原因にそった対策はわかりましたが、それでもインクが出ない、書けないことがあります。これからご紹介するのは最終手段です。運にまかせるしかありません。
ボールペンのインクがあるのに出ない時の最終手段
上記の方法を試してみてだめだった場合、最終手段があります。それは液体を温めて反応させる方法です。
ドライヤーをあてる
ボールペンの先を30~40秒ほどドライヤーで温めてボールの回転をさせます。固まった部分を溶かす方法です。
お湯につける
インク部分(芯)を湯につけます。熱湯とかだと、プラスチックが溶けてしまう可能性もあるので、あまりおすすめできる方法ではありません。
除光液につける
油性のものなど除光液である程度溶かすことができます。その為、ボールペンの先を除光液につけるとボールが回転し書けることがあります。
まとめ
ボールペンにボールがついていることはわかっていても、どうしてインクがあるのに出ない…書けなくなるのか。
重力の仕組みまで説明されると、対策も理解できました。インクジェット紙も最近は増えましたので、そのような製品改良と同時にボールペンも進化していることを実感します。紙の繊維詰まり対策でご紹介したゲルインクなど最近のペンはとても優しい書き心地です。
お悩みのボールペンは書けるようになりましたか。せっかくですが、ここまでご紹介してつかないとなると重症です。無理やり書いて紙を破ってしまうよりボールペンを捨てるか替えインクを使う方が安全策といえます。今後は紙などに合ったペンを選んでみましょう。
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