焼肉屋などでおなじみのキムチであるが、健康志向が高まってきていることもあり、いまやスーパーでも並ぶ人気商品である。
キムチと聞くと韓国料理だとイメージする人が多いことだろう。かつては「朝鮮漬け」と呼ばれていて、キムチと呼ばれるようになったのは1980年代になってからだそうだ。
キムチの起源が韓国であることを疑う人は少ないと思うが、なんと最近では中国がキムチの起源を主張しているのだ。いったい中国はなぜ、このような主張をするのだろうか?
当然、韓国としては黙っているわけにはいかず、中韓キムチ戦争といえるような事態が勃発している。
韓国は今やキムチ輸入国?
韓国は当然、キムチの輸出国である。2000年頃までは輸出先は主に日本であったが、今ではアメリカやオーストラリアなどグローバルに輸出しているという。
ここまでは、まあそうなのだろうといった感じなのだが、同時に韓国はキムチの輸入国でもあるというのだ。どこから輸入しているのかというと、それは中国である。
しかも、韓国の輸出量が6万トンなのにたいして、中国から輸入しているキムチの量は30万トンにのぼるという。実に輸出の5倍も輸入していることになる。
なぜ、このようなことが起こるのだろうか。
それは韓国では野菜の値段が安定しないというのと、単純に中国のキムチのほうが安いというのがある。韓国は1人あたりのGDPが日本を超えたというデータも一部あり、人件費などは中国よりも断然高くついてしまう。当然、こういったことはキムチの生産にも影響していることだろう。
中国「キムチ産業の国際標準となった」
2020年12月1日のヤフーニュースによると、
中国官営“環球時報”は去る28日、中国四川省由来の漬物“泡菜”が国際標準化機構(ISO)から国際標準の認可を受けたという知らせを伝え「韓国はいまや“キムチの本家”というタイトルが有名無実となった。中国がキムチ産業の国際標準となった」と主張した。
泡菜というのは、中国の四川省で作られている唐辛子を使用した漬物である。中国からしてみれば、この泡菜がキムチの起源であり、キムチといえば中国の食べ物だということなのだろう。
泡菜はウィキペディアによると下記の写真のもので、我々の知っているキムチとはちょっと違うような感じがする。
当然、韓国が黙っているはずはない。同じく12月1日のヤフーニュースのなかで、こうある。
BBCは30日(現地時間)“キムチが中韓間の文化的対立を起こした”というタイトルの記事で「中国による“キムチ製造法の国際認証を受けた”という誤報を、韓国が一言のもとに一蹴した」とし「隣国間に文化的衝突が生じた」と報道した。
この論争はどうやら韓国に分があるようだ。
環球時報がいうISOの文書(泡菜が国際標準の認可を受けた)には「この文書はキムチには適用されない」という文言が明記されていたという。
つまり、環球時報が誤報だった、もしくはあえてその文言を伏せたというとことだが、はたして中国はこのまま引き下がるのだろうか?
中国人「キムチは中国の伝統料理だ」
2021年1月25日のヤフーニュースによると、中国で人気の女性ユーチューバーがなんと「キムチは中国の伝統料理だ」言ったそうだ。これに対して韓国人だと思われる人たちが怒り、コメント欄が荒れているという。
このユーチューバーの映像は田舎に住む若い女性のわりには、クオリティーが非常に高く、どこかの組織から支援を受けているのではないかという疑いもあるようだ。
また、中国で活動している韓国人のユーチューバーが「キムチ韓国の食文化」と発言したところ、批判が殺到して所属の事務所から契約解除されてしまった。このことから、中国ではキムチは中国料理と考えている人が多いことがわかる。
まとめ
茶道、忍者など、実は起源は我々の国だとなにかと主張する韓国であるが、逆にそれをやられて怒っているところに、この問題の醍醐味がある。
かつて中国と韓国は歴史問題で手を結んで国際社会で活動して日本を苦しめたが、その二国がなぜか今、キムチの起源をめぐって争っている。
今後これらの国が共同して日本になにか攻撃をしようとしてきたら、日本側は「今やキムチは中国の文化になっている」などと発表したら、面白いことになるかもしれない。
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