ファーストリテイリングの株価が下落!好調な業績なのになぜ?

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ユニクロを運営するファーストリテイリングの株価が下落している。

ユニクロの業績が悪いのかと思いきや、そうでもないようだ。2021年8月期第2四半期も好調だったが、2021年8月期第3四半期の連結決算も大幅な増収増益でかなり好調だった。

新型コロナ(COVID-19)の影響で業績が落ち込んでいる企業も多い中、羨ましい限りであるが、業績が好調なのに株価が下落していくのは不思議な現象である。

2021年3月頃までは上昇トレンドだったのに、それ後は下降トレンドに移行している。いったいファーストリテイリングになにがあったのだろうか。

ユニクロ

新疆ウイグル自治区で強制労働?

中国には新疆綿というものがあるが、これは最近では新疆ウイグル自治区の人々の強制労働によって作られているのではないかと国際的に疑われている。

良質な新疆綿は世界でも広く普及しており、各種アパレルメーカーでこの奴隷労働によって生産された綿が使用されているのではないかと問題になった。

2021年4月8日、ファーストリテイリングの決算会見の場で柳井社長は、

「われわれは全ての工場、全ての綿花(の労働・生産環境)を監視している。(もしも強制労働などの)問題があれば取引は停止している。これは人権問題というよりも政治問題であり、われわれは常に政治的に中立だ。政治問題にはノーコメント」

と発言した。確かにユニクロが強制労働による綿を使用しているという証拠は今のところ全く無いが、「これは人権問題というよりも政治問題」という箇所に対してネットなどで「これは人権問題だ」といった批判のコメントが飛び交った。

また、中国に対してもっと厳しくなにか言えないのかといった不満も見られ、中には中国から早く撤退しろといった意見も見られた。

柳井社長としては、これからも中国でビシネスを続けていくために、どっちつかずの中立的な立場をとったのだろうが、欧米諸国はユニクロが思っているよりも、この問題を甘くは見ていないようだ。

ユニクロの綿シャツが米国で輸入差し止め?

アメリカは、この人権問題に対して徹底姿勢を見せ始めている。

ユニクロの綿シャツが強制労働を巡る輸入禁止措置に違反したとして、米国で輸入を差し止められたことが判明した。

ファーストリテイリングの岡崎健取締役は決算記者会見で

「シャツは米国、オーストラリア、ブラジル産のコットンを使い、中国の工場で縫製した。(米当局の)質問にも真摯(しんし)に答えたが、最後の最後まで受け入れていただけなかった。」

と説明した。

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衣料品生産は紡績、染色、縫製などの工程で多くの下請けを抱える。情報統制の厳しい中国において企業が強制労働への関与が完全にないと示すことは不可能に近い

つまり、疑いを晴らすためには新疆綿の使用をやめて、さらには中国での生産をやめなければならない。スポーツ用品メーカーのミズノなどは新疆綿の使用をやめると発表している。

中国依存がそれほど大きくない企業なら、このような対応がすぐにとることもできるだろうが、依存度が大きければ、なかなかそういうわけにもいかないだろう。

だが、今後もアメリカはともかく、ヨーローッパなどにおいてもこういった規制が厳しくなっていくことが予想される。フランスでの次のニュースは衝撃的であった。

中国・新疆ウイグル自治区での人権問題をめぐり、ユニクロのフランス法人などフランスで衣料品や靴を販売する4社に対して、人道に対する罪に加担した疑いで仏検察が捜査を始めたことがわかった。

(朝日新聞DIGITAL 2021年7月2日)

仮にユニクロが人権問題を理由に中国での生産を撤退すれば、今度は中国の店舗で不買運動などが行われる可能性がある。

今後はどっちつかずの態度は通用しなくなり、中国を選ぶのか、欧米を選ぶのか決断を迫られることになりそうだ。

どちらに転んでも、ユニクロにとっては厳しい道程であり、株式投資家から厳しい目で見られても仕方がないといえる。

まとめ

新疆ウイグル自治区の人権問題に対して欧米諸国の対応は厳しさを増している。

しかしながら、新疆綿が奴隷的な強制労働で作られているという決定的な証拠は今のところは発表されていないのに、アメリカの対応はかなり厳しい感じもする人もいるだろう。

だが、他国における人権弾圧の実情は把握しづらい面もあり、中国のような機密の多い国なら尚さらである。中国は職業訓練所と説明しているが、ウイグル人を入れるための大規模な収容所があるのは事実で、中ではかなり酷いことが行われているという証言も聞こえてくる。

人件費が高騰している中国において未だに安く製品が作れることも疑問を感じるし、すさまじい人権侵害が行われていたのに、なかなか他国が切り込むことができなかったナチスの例もある。

決定的な証拠が出るまで待っていては、事態は深刻になってしまう恐れもあるのだ。

そもそも、本当に人権侵害が行われていたとしたら、中国は何としても事実を隠蔽するはずである。疑いを晴らすためには、徹底的な調査を受け入れる必要があるだろう。

原則的には「疑わしきは罰せず」の精神が大事であるが、こういった問題に対しては「疑わしきは罰する」の姿勢がなければ、黙って様子みているしかない。

最後にアメリカは綿の輸出国であって、中国とはライバル関係となっている。人権問題を利用して、中国をこの分野で追い落としてやろうという魂胆も、もしかしたらあるのかもしれない。

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